出張は無駄か?

   

こんにちは。
営業部のシュウトウです。
弊社代表に成り代わり、今年最後の投稿をさせて頂きます。

近年ビジネスにおけるIoTの発展・普及を受けて、「出張は無駄ではないか」という論議が一部にあるようです。

ある記事には「経済的コストだけでなく、時間的コストの無駄である」という考え方が、出張に否定的な立場の意見として取り上げられていました。
確かにスカイプやテレビ会議で済ませられる業務であるのに、わざわざ移動や宿泊に経費を使い、時間を割くのは「無駄」に違いありません。

一方で、同記事では肯定的な意見として「直接会うからこそ可能なコミュニケーションもある」という趣旨の主張も紹介されていて、それもそれで首肯できました。

ただこの両意見はどちらもある部分では正しく、ある部分では違和感を感じます。
否定派も必要を感じればコストを払っても出掛けるでしょうし、肯定派も「無駄」だと分かっていればIoTを有効活用する選択肢もあるでしょう。
つまりケース・バイ・ケース、使い分けの問題であって、問題の本質は出張に限らず「無駄はNG」という点に収れんするように思います。

さて、ここからは個人の見解になりますが、私はそもそも「無駄」も程度問題だと考えています。

経済活動である以上「無駄はNG」という発想は当然で、コストカットは企業の至上命題であるとも言われます。
しかし、人間にとっての「無駄」は、視座を変えれば「余裕」です。
ビジネスにおいてもある程度の「無駄」が許容されていると、それは働く人にとって、ひいてはその集合である企業にとっての「余裕」となり、業務の潤滑化に寄与したり、継続的・持続的な活動の基盤になったり、新たな挑戦への原動力になったりと、短期的には意識されにくい効果につながっていくのではないかと思います。
もちろん抑制の効いた範囲の「無駄」でなくてはいけませんが。

すべてを否定することも、すべてを肯定することも不自然。
コストも切り様です。

焦点を出張に戻すと、弊社の場合、出張によって得られるメリットは、直接的な費用対効果に顕れない部分を含めてかなりあります。
過去を振り返っても、短期的には「無駄」かもしれないと思えた出張も、後に効果が顕在化したり、副次的な利益に結びついたり、結果的にすべて正解といえるものでした。
出張のコストを計算することはもちろん大事なことですが、一方で計算可能な範囲だけですべてコストカットの対象にしてしまうのは不合理であることの証左でもあります。

なにより、常に「余裕」もって自身の業務を選択できる環境は、良い仕事をするための土台だと思います。
個人的には、そのような環境を与えられていると、自然「この出張を無駄にできない!」という前向きな気持ちにもなります。

まぁ「そんな性善説だけで会社経営は成り立たない」という意見もあろうかとは思いますが…。

ちなみに、弊社代表は隣で「社員の『無駄』な出張を減らすくらいなら、社長の『無駄』な飲みを減らす!」と言っています。笑

とにかく「無駄」も大事! 出張上等!

…ということで、来年も心置きなく出張に行かせてもらいます。笑

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さて、本年は皆さまのご厚情により、ウェルトとしても一営業部員としても成長を実感させて頂けた一年となりました。
この場を借りて厚く御礼申し上げます。

来る年も社員一同「研鑽・誠実・信頼」の社是に恥じぬよう、より一層気持ちを引き締めて取り組んで参ります。
変わらぬご愛顧をよろしくお願い致します。

本年も残すところあと数日。
皆様お身体に気をつけて、良いお年をお迎えください。

 - 1F 第1営業部