この日常に幸せを感じた瞬間

   

ご無沙汰していた安田です。

私が人生で初の病院入院生活をしていた時のことです。
外科手術もうまくゆき、体調も良く結構自由に動き廻り、暇なものですから朝の早い時間から活動していました。自主的機能回復運動です。(もう寝ていられないのです)
入院生活を重ねながら、点滴やその他クダ等が一つずつ外されてゆく、その様が回復への実感となっていました。

体にまつわりついたクダがすべて解放されたある日の朝、7階に入院していた私は、エレベーターホール(スカイビュー・ストリートビュー)から何気なく下を覗きました。そこには大きな犬の散歩をしている人が見えて、しかしあの状況は散歩と言うよりは犬に引張り回されている様子です。

多分、あの犬は久しぶりの散歩なので縄張り㊞チエックで忙しいのでしょう。散歩に付き合ってくれてる人を無視して首輪が千切れそうになるくらい、前後左右不規則に動き回り㊞をしていました。きっと近くに居たら犬の「ゼイゼイ」する声が聞こえそうでした。そしてまた、散歩に付き合っている人は思わぬ状況に戸惑いながらも何とか犬をなだめながら早く帰りたいと思っている様子がアリアリと見えました。
これは大きな犬の散歩だから色々と難しいのであって、これが家犬みたいな子犬なら最後は抱きかかえて力で鎮圧し即解決です。

お互い久しぶりの散歩での人と犬との主導権争いは面白かったし、どうなるのかずっと見ていたかった。
結果としては、多分犬が散歩に同行してくれた人にイヤイヤだが従い帰るのでしょう。

お腹もすいただろうし。

私には思いもしないことでしたが、今回の犬の散歩を観ることが出来て心が穏やかになりました。

少し前の自分に戻れた。そして、この日常がどれほどしあわせなことかを忘れません。

 - 1F 第1営業部